会長挨拶







第41回日本実験動物技術者協会総会開催に向けて 

 第41回日本実験動物技術者協会総会を8年ぶりに東海支部が主催することになりました。会期は平成19年7月6日(金)〜7日(土)の2日間、名古屋市中小企業振興会館(名古屋市千種区吹上 http://www.u-net.city.nagoya.jp/mihonichi/kaijo/fukiage.htm)で開催します。
 昨今の医学・生物学研究の目覚ましい発展と実験動物に関わる法律の改正や規制の強化(動物輸入規制、外来生物法、感染症法、動物の愛護や管理に関する法律等)により、実験動物技術者の意識や対応が強く求められつつあります。その時代の要求の中で技術者として柔軟な対応すべく知識や技術力の向上に役立てられそうな企画を今回提供したいと思います。
 まず、適正な動物飼育維持・管理に関して、「環境モニタリングを考える―環境モニタリングの必要性について―」ならびに、第39回日本実験動物環境研究会との共催による「改定法制化における動物実験運営を考える―実験動物の福祉向上に視野を当て―」の2題のシンポジウムでご討論して頂く場を設けました。
 教育講演として、GLP査察を含めて全国各地の施設をご指導され、製薬や毒性等の企業ではお馴染みである阿部康治先生(国立病院機構名古屋医療センター)に、「データの信頼性保証とGLP」と題して講演をお願いしております。技術者における基礎的なGLPと実例についてご講演して頂けると思います。
 また、特別講演を2題予定しています。特別講演1として、伊藤嘉男先生(名古屋市東山動物園)に、「これからの動物園」と題し今年『開園70周年』を迎えます動物園の再生を目指して、先生の今までのご経験やエピソードをふまえて名古屋の熱血さを語って戴きます。また、特別講演2では、感染症対策で全国的に著名な太田美智男先生(名古屋大学)には、「細菌の生き残り戦略と感染」の講演をお願いしました。さらに、名古屋大会を記念して日本実験動物技術者協会本部顧問である高橋久英先生(藤田保健衛生大学)にご講演して頂けることになりました。
 その他、教育セミナー(ワークショップ)を加藤秀樹先生(浜松医科大学)、倉林譲先生(元岡山大学)にお願いしたのをはじめ、一般演題(口頭、ポスター)、ランチョンセミナーを予定しています。
 機器展示については、十分な会場の広さがあるため、休憩や商談コーナーの設置は勿論のこと、出展企業のコマーシャル(プレゼンテーション)できるミニ特設会場の設置を計画しています。
 今回開催します会場は、最新のデザイン的な建物とは少々異なりシンプルでありますが、講演から器材展示、懇親会までの会場を1つの建物の中で行うことができるため、移動距離が少ないことと各会場への移動が容易であることが、最近の総会では見られなかった最大のメリットでもあります。
 最後に、記念すべき第40回京都総会後、間もない第41回の総会開催で多少の見劣りは覚悟の上ですが、実行委員が心を一つにして皆様のご期待に添えるような盛会な総会にしたいと燃えております。皆様の温かいご支援とご協力を賜り、「元気な名古屋」、「エネルギッシュな名古屋」を体験戴きますことを実行委員一同お待ちしておりますので、是非ご参加いただけるようお願い申し上げます。


 第41回日本実験動物技術者協会総会会長
小木曽 昇